十人十色-それぞれの恋- 短編集




「なぁ、葵梨」





「ん?」





「俺は、お前から見てどんな存在?」






急に変な質問をしてきた航平にびっくりした。






「どんな存在って…大切な存在だよ」






「それは弟として?」






「えっと……」






私が答えないでいると、航平に抱きしめられた。





「俺は葵梨の事、お姉ちゃんだと思った事ない」






「私もないよ。だって、きょうだいじゃないぢゃん。幼馴染じゃん」
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