十人十色-それぞれの恋- 短編集






「先輩…」





俺は起き上がって先輩の手を掴んで、ベッドに押し倒した。





だめだ…我慢の限界。





「…愁?何してんの?早くどいて」





「先輩…俺、俺……」





「言わないで!!」





え…?





今、言わないでって言った?





「先輩?」





「ごめん…今は言わないで、お願い」





必死に謝る先輩に俺はもう、何も言えなかった。
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