私、海が見たい
---- 下校 ----


綾と友達、沙耶と麻衣の2人が、
商店街を話しながら帰っている。

沙耶が、綾に向かって、楽しそうに、


「ねえねえ、綾、聞いた?京子、
 長谷川君にカーネーションの花、
 あげたんだって」


「なに、それ。母の日?・・・
 じゃないよね」


「綾、花言葉、知らないの?」


「実は私も、知らなかったんだけどね」


「カーネーションの花言葉はね、
 熱愛なのよ」


「キャー、大胆」


「でも、長谷川君、何のことか、多分、
 わかってないと思うわよ」


「男子はにぶいからねー。
 食べ物の方が良かったんじゃない?」


「ハハハ、
 熱愛の食べ物って、何だろうね」


「カレーじゃないの?激辛カレー。
 燃えるよー」


綾が、


「ねえ、花言葉って、
 全部の花にあるんでしょう」


「そうよ。初恋は、さくら草、
 失恋は、チューリップ、
 片想いは、ベゴニア。
 エトセトラー、エトセトラ」


「へー、詳しいのね」


感心する綾
< 12 / 171 >

この作品をシェア

pagetop