私、海が見たい
チャイムが鳴り、みんなバタバタと席に着く
綾も自分の席に着いた。
綾の席は、最後尾にあった。
綾が、席についていると、
前の席に、聡が来て、ドンと腰をおろした。
「おはよう」
「おっ」
いつものように、
素っ気無い返事が、返ってきた。
先生が入って来た。
教室前の廊下は、
みんな教室に入ってしまって、誰も居ない。
担任の鈴木先生の声が響いててきた。
「えー、君たちももうすぐ
3年生になるんだから……」