勇者は僧侶のなんなのさ
「素直じゃないなぁ」
そう言ったら、シサは何かを言い返すためにこちらを振り返った。
「フェイ!」
鋭い声。
シサらしくない。
「ミユが!」
言われて後ろを見ると、ミユが口から血を出し、目を固く閉じている。
「シサ、ライブの呪文を」
「もうやっている」
「仕事が速いね」
そんな事を言っている間に、ミユの顎を掴んだ。
そして、無理矢理口をこじ開ける。
予想通り、舌が気管を完全に塞いでいた。
「気道を」
シサに言われるまでもない。
手を口の中につっこみ、縮こまった舌を掴む。
そのまま、引っ張った。
これで、とりあえず窒息はない。
「ライブ」
普段とは違う、シサの呪文用の神々しい声。
シサが時間をかけて唱えた呪文のおかげで、ミユの生命力は強化された。
とりあえず、死ぬことは無いだろう。
「どうしました?」
声を聞き付けた看守が来た。
「ミユが舌を噛みました。早く医者を呼んでください」
「え、舌を? 分かりました!」
看守は多少動転しているようだったが、直ぐに医者を呼びに言ってくれた。
「まさか、ここまでするとはね…………」
気絶しているミユの顔を見る。
死してまで伝えたいこと。
それを理解できないから、「モモタロウ」なのだろうか。
そう言ったら、シサは何かを言い返すためにこちらを振り返った。
「フェイ!」
鋭い声。
シサらしくない。
「ミユが!」
言われて後ろを見ると、ミユが口から血を出し、目を固く閉じている。
「シサ、ライブの呪文を」
「もうやっている」
「仕事が速いね」
そんな事を言っている間に、ミユの顎を掴んだ。
そして、無理矢理口をこじ開ける。
予想通り、舌が気管を完全に塞いでいた。
「気道を」
シサに言われるまでもない。
手を口の中につっこみ、縮こまった舌を掴む。
そのまま、引っ張った。
これで、とりあえず窒息はない。
「ライブ」
普段とは違う、シサの呪文用の神々しい声。
シサが時間をかけて唱えた呪文のおかげで、ミユの生命力は強化された。
とりあえず、死ぬことは無いだろう。
「どうしました?」
声を聞き付けた看守が来た。
「ミユが舌を噛みました。早く医者を呼んでください」
「え、舌を? 分かりました!」
看守は多少動転しているようだったが、直ぐに医者を呼びに言ってくれた。
「まさか、ここまでするとはね…………」
気絶しているミユの顔を見る。
死してまで伝えたいこと。
それを理解できないから、「モモタロウ」なのだろうか。