咲いても、枯れても2~ソラ色~
『しゅ、秀くん……』
そっと抱きしめる。
私が、揺らいではならない。
支えに成らなくては。
─────大富豪、西条家。
その大きさに気付く。
家や、身分だけではない。
西条の息子にのし掛かる、その膨大な期待。
是が非でも、やり遂げなくてはならない。
そんな、使命。
私には到底理解出来ない。
きっと。
けれど、少しでも、秀くんの力に成れたら────
『何だよ、お前は』
その声が、揺れている。
強気なつもりだろうけれど、伝わる。
いつも纏う銀は、強がり。
弱いところを、見せたくないがゆえに。