咲いても、枯れても2~ソラ色~
『いちいち、うるさいんだよ。分かったような振りして』
秀くんは、ギュッと私を抱きしめ返す。
苦しい程に、強く。
『大丈夫』
その力に、抗うことなく、言葉を落とす。
私が、支える。
『何が、大丈夫、だよ。お前はどうせ、兄さまの……』
『私が支えるもの。拓も、秀くんも』
小さな救いに成りたい。
西条の期待を背負う、彼らの。
秀くんは、黙ったまま。
ただ何かを考えている。
『力に成りたいのよ』
例え小さくても、弱くても。
とにかく、力に。