咲いても、枯れても2~ソラ色~
『秀介が、か?珍しいな。女と一緒になんて』
『そう?でも、もう来るなって言われたけどね』
そうため息をつくと、拓は楽しげにケラケラ笑った。
何が楽しいのかしら、ね。
拓は、四つ葉と白詰草を手に取り、こちらに視線を向けずに言った。
『秀介とは、仲良くしてやってな。あの性格のせいで、心を許せるやつが少ないんだ』
妙に、納得する。
何だか、秀くんに悪いけれど。
あの、人を寄せ付けない銀と刀を突き付けるような鋭さ。
まるで心の内を隠すように。
誰にも、触れさせぬように。
どうして、とも思う。
けれど私にそれを聞く権利もないし、どうにかする術もない。