咲いても、枯れても2~ソラ色~
『な、ななな何を……!!!!』
『ふふ、可愛らしい』
顔がかあっと赤くなる。
突然のことで、うまく思考が働かない。
でも、この人……!!!!
『ききき、キスっっ』
口に出すと、ますます恥ずかしくなる。
この子、私の指先に……!!!!
『指先に口付けただけで、このような反応。とても純情です』
楽しい、と言わんばかりの笑顔。
慣れてるわ、と思って呆れる。
こんなキス、どうってことないんでしょうね。
『申し遅れましたが、僕は西条秀介様の、ただ一人の付き人。真優にございます』
嘘でしょ、と思う。
これこそ簡単に頷けない。
あの、秀くんの付き人。
真優くん。
絶対に、信じられない。