咲いても、枯れても2~ソラ色~



けれど西条は、簡単には出られないし。




やっぱりお庭に咲く、綺麗な花しか浮かばない。




拓は喜ぶか分からないけれど。




そんなことを考えて、ふらふらとお庭に出る。




やはり、心地良い。





『四つ葉、またあるかしら』




あの場所を目指す。





歩きながら、変化に気付く。



春との、違いに。





『また来たの』





不意に声が掛かって、身体がびくりとする。




振り返ると、銀の青年がいた。




見つかった、と思って俯く。



来るな、と言われたけれど、来てしまった。





怒ってる?




銀の刀を突き付けるオーラからは、心情の変化が読めない。




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