咲いても、枯れても2~ソラ色~
『ただ、迷っただけよ』
聞こえるか、聞こえないかの声で呟く。
そして、そっと俯く。
『ま、いいや。真優、スミには手を出すな、と言っただろう』
呆れるような口調。
それとは正反対に、楽しげに言葉を放つ真優くん。
『手は出しておりませんよ、まだ』
まだ、を強調する。
その言葉を聞いて、私まで呆れてしまう。
とんでもない女好き、ね。
『真優くん、女好きの性格止めた方が良いわよ。その方が絶対に好かれるわ』
真優くん、可愛いから。
その、一途でない性格さえどうにかすれば、絶対に好かれる。
どうにもならないかもしれないのだけれど。