咲いても、枯れても2~ソラ色~
『スミ、よくコイツの本性を見破ったな』
驚いたように、言葉を放つ。
これが、本性。
いえ、違うと思う。
真優くんは、鬼灯のように、どこか偽ってる。
それは気付いてる。
けれど、確信が出来ないから、言わない。
言ったところで、得もしない。
きっと、秀くんも知ってる。
でなければ、真優くんを付き人なんかにしない。
『私、女好きは好きに成らないって言ってるのに』
『スミが、真優を好く必要はないよ。しかもコイツの性格は、直らないから』
─────真優くんを好きになる必要はない。
さらっと言われたけれど、耳元で繰り返される。
暗に、拓の女だと自覚しろ、と言われてるみたいで。
心に留めた。