咲いても、枯れても2~ソラ色~
私は昔から、お花とか自然が大好きだったから、本当に嬉しい。
たくさんの知識が得られて、楽しいもの。
『いつか、さくらに大きな花束を贈ろう』
唐突に呟く。
え、と瞳を見つめると、優しく笑った。
『要らないわよ。それよりも、西条の花を全て見たいわ』
そんな大きな花束よりも。
私の知らない西条の花を、この目で見たい。
拓と。
『でも、綺麗な花束、いつか贈るよ』
少しつまらなそうに、言葉を放つ。
腑に落ちないように。
そんな拓を見て、ふふ、と微笑む。