12月24日
「で、どうするかな、、、、、、。」
「まさか。本気で譲るのですか?」
「冗談でココまで君を呼ばないさ。」
「嫌だわ。奥様もいらっしゃるのに。」
「もうじき俺は独り身だ。」
「嫌な人。実のお母様がいなくなると知らないのでしょう?」
父様は女を抱いた。
「知ってるさ。いずれ死ぬよ、アイツなんか。支えにしてるのは愛だけだからね。」
「まあ!ひどいことを言うわ。」
そんなことを言う割に、女は嬉しそうであった。
「君に、もし妻が死んだら嫁に来て欲しい。」
不倫の真っ最中だった。
そして、許せなかった。父様を、あの女を。
気付けばアタシはドアを開けていた。
半泣きながらも、怒っていた。
「どういうコトですか?父様。」
最初焦っていた二人を目の前にして、麗は少し自慢げだった。
でも、それはほんの一時。
父様は
「聞いていたのなら仕方がない。君を養子にしようかな。」
と、冗談を言ったのだろう。
でも麗には悪魔が未来を予想しているようで全身をふるわせた。
顔が一気に青ざめると、父様はニンマリと笑った。

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