魔界の恋模様
「ぎゃああああっ!」
案外もチョコも無い!
これもう風呂のふの字も無い!
なんで風呂のくせに冷たいの!?
おまけにものっ凄いドロッドロなんですけど!
そう、ドロッドロ!
「…あの、普通のお風呂は?」
「あちらにございますが…」
ばっとフィーさんが指差した先にはホカホカと湯気だつ普通のお風呂だった。
そこにむかってマッハで駆け出す私。
と、そのとき。
───────ツルンッ!
ガツン、と物凄い音がした直後。
物凄い痛みが私を襲撃した。
「っつー…」
あまりの痛みにドコが痛いか分からない。
私、もしかして…転けた?
「苺様っ!」
フィーさんの緊迫した声が私の耳に…、届いた。
そして私は。
あまりの痛みに、意識を飛ばすことにした─…