魔界の恋模様
「お前は姫だろう!?魔王に攫われている弥生姫!」

「あ、そうなの?」

ご丁寧に魔王にさらわれている、なんてつけてくれちゃったから。

思わず、納得してしまった。

て、ことは展開的にあの騎士は見方!

「あ〜れ〜!助けてくだされ、騎士!」

「姫〜!」

あ、もう少しで追い付く!
…あれ?
騎士に助けてもらったしても。
私、帰れるの?

「お前、重い!」

「んなら置いてけ!」

し、失礼なっ!
体重は一応平均だ!

「サラマンダー!」

私の言葉を華麗に無視すると、
誘拐犯はなにやら窓の外に向かって叫んだ。




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