君へ恋
◇
「あの~ 坂本明奈いる?」
それはいきなりだった。
授業が終わって机にうつぶせ状態だった私は
その声でピクリと反応した。
「坂本ならあそこ」
窓近くの男子がおそらく教えたんだろう
足音はどんどん私に近付いて来た、
「あき、話しがあんだ。」
かっこいいと有名な転校生が来ただに
みんなの視線が私に集まる
「私はない」
だんまりな私に優吾は
ため息を吐くと
「あきがなくても、俺は話したい事がある」
そう言った優吾は私を人の少ない廊下まで引っ張り出した。