両思い〈短〉
「今日は委員会を決めようと思いまーす」

ぽかぽかの日差に昼寝したくなる六時間目のHR。
お腹もいっぱいやし。
俺が机につっぷして寝ようとしていると肘を隣の席の真理子につつかれた。

「なんやねん?」

「今委員会決めてんで」

やからなんや…?
俺がそんなんやるキャラやないことぐらい知ってるやろ…?

「健斗、図書委員やれば?」

「はっ?!いやや」

「先生ー!!健斗が図書委員やるってー!!!」

「オイ!!こら!何勝手に…」

「じゃあ森田図書委員決定なー!」

…勝手に決まってもうたし!!
ホンマになんやねん…
俺は隣の席の真理子を睨む。
真理子はそんな俺を無視するかのようにつんと前を向いた。
…何が目的や?

「図書委員は今日残って仕事あるからなー」

担任が言う。
うわ、最悪や…
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