友達〈短〉
「おった、おった!」

そう言いながらあたしのクラスに入ってきたのは違うクラスの横山裕太。

「横山かー」

「横山かーてなんやねん!可哀想に、森田にフラれて一人でメシか?」

「帰れ」

横山はあたしの言葉を無視してあたしの席の迎えに勝手に座る。

「アホやなぁ…なんでお前が恋のキューピットまでしたってん」

「…わからへん」

森田がうつむくあたしの頭をよしよしと撫でてくれた。
ホンマに、健斗のことは昔から好きで好きで…大好きやったのに。
いつの間にか健斗には好きな女の子が出来てた。
あたしには話さんかったけど、いっつも廊下で目で追ってて誰かなんてすぐに分かった。
あたしがあんなことせんかったら二人はくっつかんかったかも…
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