友達〈短〉
お昼休みが終わって、五時間目…
奈々ちゃんのクラスと合同の体育。
気分は全然のらない。

「真理子体調でも悪いん?」

友達が心配してくれた。

「全然ッ!めっちゃ元気やけど?」

あー
むなしー

「真理子、なんかあったんか?」

そうあたしに言うのは横山。
昔からあたしにつきまとってくるうざい奴。
唯一あたしが健斗のこと好きやって知ってる人でもある。

「横山…あたしあきらめるわ」

「は?」

「おめでたいことになー健斗達は両思いやねん!あたしが入る隙なんてないねん」

「お前…それでええんか…?」

「ええもなにも…健斗の目にあたしは写ってないねん。ずっと前から…」

「………」

横山は黙ったままだった。
その後、横山から奈々ちゃんが入った委員会を聞いて
(横山と奈々ちゃんは同じクラスやからね)
健斗を同じ図書委員に無理矢理した。
会う機会が増えて仲良くなれば二人が付き合い出すのも時間の問題やと思ったから。
付き合うまでのじれったい過程なんて側で見ていたくない。
そのぶん辛い時間が長くなる…
健斗のためじゃない。
結局自分のためにやった。
まさかその日から付き合うことになるなんて思いもしなかったけど。
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