キミと出会えたコト
そして、次の日が訪れた。
目覚ましがうるさく鳴り響く。
「優奈~!!目覚まし止めなさぁ~い!」
母親の怒鳴り声も聞こえてくる。
「うるさいなぁ~。」
とつぶやきながら寝返りを打ったとたん…
ばッと跳ね起きた。
「今日から学校だぁ!!」
まだ春休みの生活習慣が抜けるはずもなく、
大急ぎで学校へ向かう支度をする。
「朝からばたばたうるさい!」
とか、
「早寝早起きしないから…」
などという嫌味を無視しながら、
私は家を飛び出した。
向かう先は沙紀の家。
もう先に行っちゃったかなぁ?
という不安を抱えながら早足で向かう。
沙紀の家に着いた私は、
インターホンを鳴らす。
「ピンポーン」
…ガチャ。
沙紀が寝起きそうな顔でドアを開けた。
「ぉはょぅ…。」
声までもが眠そうだったので、
私はクスッと笑った。