風魔の如く~紅月の夜に~
昨日の戦っていた姿が嘘のように、晶はミキの鋭い眼差しにうろたえていた。
「あ、あの。俺、何か悪い事した・・・?」
「・・・・ありがとう」
「へ?」
「だから、昨日は助けてくれてありがとうって言ってんの!」
それだけ言うと、ミキは不機嫌そうにソファーに戻った。
苦笑いで、大樹が後を続ける。
「ま、まあ、ミキ君も感謝しているって事だね。それよりも晶君、君はこれからどうするつもり?」
「えっ・・・どうするつもりって?」
「だから、これからの生活をさ。まさか、今まで通りに生活する訳にもいかないだろう?君は一応、あいつ等に狙われてるんだから」
「うっ・・・確かに言われてみれば」
晶は昨日の事を思い出す。杏子の言った事を確かめに行っただけなのに、変な化け物に襲われ、さらにその後は巨大な狼に襲われ、こんな事が毎日続けば、命が幾つ有っても足りない。
それに、周りに迷惑を掛けてしまうだろう。晶がそんな事を考えていると、大樹が待ってましたとばかりに言った。
「そんな君に嬉しい情報!なんと、安全で経済的、さらに一生楽の出来る方法が有るんだ」
「そ、そんな方法が!教えてくれ・・・いえ、教えて下さい!」
大樹は、晶に見えないように笑った。
(よ~し、来た来た!)
「それじゃあ、聞いたら絶対にこの方法にする?」
「そ、それは・・・」
「それじゃあ、教えてあげない!まあ、一生追い掛け回されるのも良いんじゃない?」
「わ、分かったよ・・・言った通りにするから教えてくれ!」
(しめしめ、引っかかった!)
「それじゃあ、教えてあげるよ。ずばり!僕達の仲間になれば良い!」
「ヘ・・・?」
「僕達、『時の風』は良いよ~。住む場所は支給されるから家賃は無料!おまけに、ここは特殊な結界が有るから、あいつ等には見つからないし、学生でも給料が貰える!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!あんた等の仲間になるなんて聞いてないぞ?」
「それじゃあ、ここから今すぐ出て行く?おそらく、すぐに見つかって襲われると思うけど?ここにいるのが、一番の得策だと思うけどな~♪」
大樹はニコニコしながら最後にそう付け加えた。
(こ、この野郎!最初からそのつもりで!)
「あ、あの。俺、何か悪い事した・・・?」
「・・・・ありがとう」
「へ?」
「だから、昨日は助けてくれてありがとうって言ってんの!」
それだけ言うと、ミキは不機嫌そうにソファーに戻った。
苦笑いで、大樹が後を続ける。
「ま、まあ、ミキ君も感謝しているって事だね。それよりも晶君、君はこれからどうするつもり?」
「えっ・・・どうするつもりって?」
「だから、これからの生活をさ。まさか、今まで通りに生活する訳にもいかないだろう?君は一応、あいつ等に狙われてるんだから」
「うっ・・・確かに言われてみれば」
晶は昨日の事を思い出す。杏子の言った事を確かめに行っただけなのに、変な化け物に襲われ、さらにその後は巨大な狼に襲われ、こんな事が毎日続けば、命が幾つ有っても足りない。
それに、周りに迷惑を掛けてしまうだろう。晶がそんな事を考えていると、大樹が待ってましたとばかりに言った。
「そんな君に嬉しい情報!なんと、安全で経済的、さらに一生楽の出来る方法が有るんだ」
「そ、そんな方法が!教えてくれ・・・いえ、教えて下さい!」
大樹は、晶に見えないように笑った。
(よ~し、来た来た!)
「それじゃあ、聞いたら絶対にこの方法にする?」
「そ、それは・・・」
「それじゃあ、教えてあげない!まあ、一生追い掛け回されるのも良いんじゃない?」
「わ、分かったよ・・・言った通りにするから教えてくれ!」
(しめしめ、引っかかった!)
「それじゃあ、教えてあげるよ。ずばり!僕達の仲間になれば良い!」
「ヘ・・・?」
「僕達、『時の風』は良いよ~。住む場所は支給されるから家賃は無料!おまけに、ここは特殊な結界が有るから、あいつ等には見つからないし、学生でも給料が貰える!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!あんた等の仲間になるなんて聞いてないぞ?」
「それじゃあ、ここから今すぐ出て行く?おそらく、すぐに見つかって襲われると思うけど?ここにいるのが、一番の得策だと思うけどな~♪」
大樹はニコニコしながら最後にそう付け加えた。
(こ、この野郎!最初からそのつもりで!)