君が伝えるもの
「ねぇ、聞こえてる?」
おどおどしてる私に、問いかける黒縁眼鏡の先輩。
『あっ、はい…』
「そんな、怖がんなくて大丈夫だよ。俺は二年の長谷部 遥ーハルカー。君、一年生だよね?」
『えっ?あの…なんで?』
「ほら、リボン」
『あっ!』
この学校は、学年ごとにリボンの色が違う。
一年生が赤で、二年生が青で、三年生が緑。
私が長谷部先輩に質問されているのにも関わらず、横で"我関せず"な佐竹先輩。
ちょっと、切ないかも…
「名前、教えてくれる?」
『あっ、高瀬りせです。』
「じゃあ、りっちゃん。改めて、写真部に何か?」
りっちゃんて…
長谷部先輩軽いです。
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