君が伝えるもの
それを見た瞬間、カーッと熱くなる顔。
なんて、恥ずかしいこと言っちゃったんだろ?
よりにもよって、佐竹先輩の前であんな言葉を…
『でわ、私はこれで…』
恥ずかしくなって、立ち去ろうと先輩たちの横を通り過ぎようとしたとき、
「ちょっと、待って!」
と呼び止められる声と、掴まれる腕。
でも、聞こえた声は長谷部先輩の声じゃない。
ってことは、掴まれた腕を辿ってみると掴んでいたのは佐竹先輩で、びっくりして固まる私。
今日は、何というか夢見たいな1日かも。
佐竹先輩を見れて、声を聞いて、腕を捕まれている。
こんなに近くにいる佐竹先輩をみて高鳴る心臓。
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