君が伝えるもの
「まぁ、写真嫌いじゃないし。なぁ、咲弥!」
そう振られ、小さくうなずく咲弥先輩。
「咲弥の写真撮ってる姿見て撮ってみたいって思ってたし。」
2人とも写真が好きなんだ…
佐竹先輩も長谷部先輩も持ってる"やりたい何か"を持ってる…
『…何か、羨ましい』
「何で?」
ボソッと呟く声を聞き取り、聞き返す長谷部先輩。
『えーと…』
まさか、聞こえるとは思わなかったから答えに戸惑う。
と言うか、私の悩みを先輩に打ち明けるのもなんか違う気がするし…
「ねっ、まずさ部室に入らない?」
『えっ?』
なんで、部室?
佐竹先輩はもう部室に入ろうとしてるし。
「ここで、会ったのも何かの縁だし、俺でよかったら悩み聞くし」
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