第2ボタン〈短〉
「ヤバいっ、ブランコ久々こいだら気持ち悪なったっ…」

健と昔みたいにブランコこぎ競争をしてたものの、一分もたたないうちに気分が悪くなり、あたしはブランコを降りた。

「俺まだ余裕やで~~!」

って立ちこぎを続ける健を無視してあたしはベンチに座った。

「大丈夫か?」

直也が呆れたように笑ってあたしの隣に座る。

「あかんっ…精神年齢小学校の頃のままでも体はもうおばさんやわ」

「そ―いやちょっと見ぃひんうちにお前老けたもんな~」

そう言いながらケータイをいじる直也。

「なにそれっ!もっと他にないん?大人っぽくなったとか、綺麗になったとか―」

あたしは直也の言葉に嫌味っぽく返しながらも、直也の手元が気になっていた。
メール誰としてんねやろ。
ケータイについてるキャラクターのストラップは彼女とお揃いとかなんかな…

「…何?」

「え?」

「いや、すーごい見とるから」

「あ―、それ可愛いな思って」

「これ?」

直也がストラップを指差す。

「彼女にもらったん?」

「ちゃうよ。俺な―、だいぶ前に彼女と別れたんや」

そうやったんや…知らんかった。

「なんで?」

「ん―、なんで言われてもなぁ…自然消滅みたいなもんやからなぁ…由美は?相変わらず男おらんの?」

「うるさいわ」
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