百涙千笑-ヒャクルイセンショウ-

愛しき君へ

いつまでも可憐な貴女でいてほしい。
優しく柔らかくそっと包みこみたい。

俺の傍が安らげる場所になればいい。
俺の指が貴女に触れられる限り貴女を愛したい。

そっと口付けてみようか?
そっと髪に一度だけ…

ずっと抱き締めていたい。
ずっと…貴女を守りたい。

きっと未来は明るいだろう。
きっと一輪の薔薇の如く華やかなのだろう。

ねぇ、もし、貴女が
闇に消えそうになっても…
ねぇ、でも、貴女は
俺の手を離さないでいてくれますか?

この手が繋がっている限り
この運命に逆らわない限り
貴女が闇に消える事はないだろう。

この温もりが俺を包む限り
この微笑みが曇らない限り
俺たちは歩いていけるだろう。

離れないから。
離れないで。

泣かないから。
泣かないで。

恐れないから。
恐れないで。

未来が明るいなら
真っ直ぐに
未来が暗いなら
希望(ひかり)で照らしながら
この手を離さずに
歩いていこう。


†+――――――――+†

唯一俺が恐れるのは、
お前を失う事。

†+――――――――+†
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