百涙千笑-ヒャクルイセンショウ-

真冬の奇跡

貴方の体を
そっとそっと
抱き締めた。

何故だか濡れてる
貴方の顔
何故だか嗄れてる
私の声。

何があったのか覚えてないけれど
貴方を抱き締めてるんだ…
そう思ったら
なぜだか暖かくなった。

真冬に神様が与えてくれた
暖かい贈り物かしら?


貴方が安心出来るなら
私はいつでも
体を貸すよ?

貴方を抱き締めてると
私も暖かいから。

ねぇ…だから
安心しておやすみなさい。
私が抱き締めててあげるから。

ずっとずっと
そばにいるから。

貴方が目を覚ます
その時まで……。

†+────────+†

貴方の体……
氷のように冷たいわ…。

†+────────+†
< 30 / 78 >

この作品をシェア

pagetop