百涙千笑-ヒャクルイセンショウ-

君という蒼空

寒くて寒くて
君の腕にそっと触れた
私の冷たい手。

君は温かくて
思わず溜め息が出た。


抱き締めてくれた
君の温もりは
私の心に春風を届けてくれる。

君は私にとって
春先の心地よい蒼空。


優しく微笑んでくれた
君の笑顔は
私の頬を赤く染める。

君は私にとって
夏の爽やかな蒼空。


愛を囁いた
君の唇は
私の脳を麻痺させる。

君は私にとって
秋の美しい紅空。


悲しそうな色を浮かべる
君の瞳は
私の心を締め付ける。

君は私にとって
冬の太陽の遠い蒼空。


私はきっと
君という空に放たれた
一羽の小鳥。

君に抱かれて
私は大きく成長する。
君に守られて
私は自由に羽ばたく。

もう、
君の下以外では、
生きていけない、
そう思った。


†+────────+†

守ってくれるよね、
君の笑顔で。

†+────────+†
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