百涙千笑-ヒャクルイセンショウ-

聖夜に響く、君へ捧げる歌声

耳を澄ませてごらん?
聞こえるはずさ。
聖夜に響く、君へ捧げる歌声が。

唯一の光が
俺たちのもとへと
降り注ぐなか

優しく口付けようか。
白銀の世界に似合わぬ
真紅の薔薇に。

優しく包んであげようか。
華やかな世界に似合わぬ
寂しげな身体を。

そっと囁こう。
君の為だけの
愛の言葉。

君の嬉しそうな顔が
俺への最高のプレゼントで
君の温もりが
明日への勇気となる。

そんな
恥ずかしくて
容易には言えない言葉

今なら言える気がするんだ。
それはきっと
清らかな光が俺の気持ちを高ぶらせるから。
柔らかな君の笑顔が美しすぎるから。


胸の高鳴りが俺を支配する。
それはかなり恥ずかしいんだ。

聖夜に響く、君へ捧げる歌声は
心の高鳴りを隠す為の歌。

†+――――――――+†

誤魔化そうとしても
伝わってしまうだろうがね。

†+――――――――+†
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