*パパはヤンキー高校生*
「ふふっ…」
「え?今瑠華ちゃん、笑った?」
「いえ、あ…すいません…笑いました」
だって先輩が、かわいいから。
「先輩、焦りすぎですもん」
人の事言えない。
私も焦ったー!!
「だって、瑠華ちゃんがリンゴ剥けないって知って、嬉しくてつい…やっぱり、気になってる子と同じだったら、なんだか嬉しいでしょ?そんな気持ちになったんだ」
………ん?
………え?
先輩、今なんて?
「……気になってる……子?」
先輩は、目を見開いて私をジーッと見てる。
「先輩あの、いま……」
「あー!!いやー!天気いいなぁ!外!!」
わ!スルー!
なかったことになってる?
先輩スルー?!
バン!
「なんだデカい声出して!」
タイミングがいいんだか、悪いんだか、刹那さんが入ってきた。
「なんでもないよ柳下君!ごはん出来たのかな?」
「もうちょういだけど?」
「僕も何か手伝うよ!!さ!さ!」
「ぼく?なんだお前気持ち悪いぞ」
先輩は刹那さんの肩を抱いて、部屋を後にした。
ちょっと待って先輩、先輩って本当に天然なの?
何を考えているの?
先輩に、初めて少しのはぁ?な感情が湧いてきた私だった。
そして舞台は、夕食と言う名の、波乱万丈な晩餐会へ。