*パパはヤンキー高校生*
「増田、告白でもしたのか?」
「ゴホっ!!……柳下君!瑠華ちゃんに聞こえるって!!」
「大丈夫だよ、トイレ一番奥だし」
増田は、居間入り口をキョロキョロ見ながら言った。
「…はぁ…告白はしてない…してないけど…」
「なんだよ」
増田は、渋々さっきあった事を話してみる。
「増田は、やっぱ天然なんだな」
「柳下君、バカにしてるの?こっちは本気で悩んでるんだ」
「中途半端にしてるからだろ?だから瑠華のやつもあんな態度なんじゃねーの?」
「いや!柳下君があのタイミングで入って来なかったら告白してたさ!」
「人のせいにするんじゃねーよ。なら瑠華呼んでくるから待ってろ」
「あー!あー!ダメダメ!」
トイレに向かおうとする刹那を必死で止める増田。
「……ま、今のお前なら俺は反対だけどな」
「俺もまだ…よく分かってないから、ちゃんと自分の気持ちがはっきりしてからで…」
「あっそ。ま、頑張れ」
「…柳下君って、よく分からないよね」
「お互い様だ」
なんだか似ているこの2人。