*パパはヤンキー高校生*



「ごちそうさまでした」

「しかし、増田のやつもおせーな。ま、あいつはいいか」


私はお皿を流し台に持っていき、また席へ着く。


「お前ら、部屋で2人きりになって何もなかったのか?」

「…!え?何ですか?急に」


刹那さん、会話の内容知ってるくせになんで聞いてくるの?

私が何か気にしてると思って聞いてくれてるのかな?

いやいや、この人はこんな気に使える人じゃないか。

たぶん、先輩のことと言い、この状況を楽しんでるのか…。

うん、そっちの方が確率は高い。



「いえ、何も。ただ、リンゴが剥けない話をしてました」


「なんだ、お前も剥けないのか?」


「剥けませんよ?また、女らしくないとか言うんですか?」


「……そうだな…リンゴくらい剥けてないと、好きな男がぶっ倒れて看病する時にリンゴほしいとか言われたらどうするんだよ?私剥けないから…とか言うのか?」



何、その質問!!

唐突すぎ!!



「これから練習しますよ!!」

「なら、俺が教えてやるよ」

「え…」


刹那さんは、私の目の前にリンゴと包丁を持ってきて、「まずは剥いてみ?」と言った。


私は、お母さんが剥いていた時を思い出し、なんとか見よう見まねで剥いてみる。







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