*パパはヤンキー高校生*
【◆8◆】パパ…なんだから!
「あーあー!ったく…」
「何ですか?!」
刹那さんは、私の手つきを見て、呆れていた。
そして、いきなり立ち上がったとおもいきや、私の後ろにまわり込み、私を後ろから抱く形で私の手と自分の手を重ねた。
「ちょ…せ、刹那さん?!」
「いいから、黙って見てろ」
刹那さんは、私の手を、自分の手かのように動かし、リンゴを起用に剥いていく。
「いいか?こうしてリンゴを持って…」
何!何!何!
この状況…。
刹那さん、近い!近すぎ!
「お前、聞いているのか?ちゃんと見ろ」
「き、聞いてます!」
聞けないよ!
ってか、話しかけないで!
刹那さんの息遣いが、すぐ耳元でしている。
なんか、変に恥ずかしいよ!
恥ずかしすぎて、心臓の動きが速いじゃん!