*パパはヤンキー高校生*





"ガラー!!"



「如月瑠華は居ますかー?!」



勢いよく扉を開き、一発目で私の名前を出す、柳下刹那。



「・・・・・シカトかよ~・・」



教室は、やけに静か。

たぶん、柳下刹那が来た事によって、皆はビックリしているんだと思う。

もしくは、如月瑠華にあんな知り合いが居たの?!的な反応を起こしてるかもしれない・・・・



「あ、あの・・・」


クラスの男子が柳下刹那に話しかけた。


(まさか・・・冗談じゃないわよ・・・)




「如月さんなら、あの用具入れの中です」


「おお、そうか!サンキューなっ」




(うそ~!冗談でしょ?!)



足音がだんだん、私の居る用具入れに近づいてくる。



そして、


"バンッ!!"



明るい光が私を照らす。




「みっけ。出てこいよ瑠華」


「ハァ・・・・」



私は渋々、用具入れから出た。



皆の目線が痛い。




「ちょっと来て!」


「お、おい!」



私は、柳下刹那の腕を掴み、教室から逃げるように飛び出した。







< 22 / 111 >

この作品をシェア

pagetop