*パパはヤンキー高校生*





朝、学校に着いてからの話題は、昨日の先輩との帰り道の話だった。



「で?どうだった?」


最初に喰い付いてきたのはゆっこ。


「どうって、別にどうもしないよ?」


「ええ?!あんな大舞台用意してあげたのに?」


「ゆっこ面白がってるじゃん!」


「なわけないでよ?私は、あんたにも早くいい恋して欲しいから応援してあげてるんじゃん!」


「ゆっこ……」


「ま、ライバルとの修羅場も見てみたいけど?」



ニヤっと笑うゆっこはちょっと怖かった。

結局それなの?

ったく、ゆっこのバカ!



「刹那さんとは、何もないって言ってるでしょ?」


「ホントに?」



ジーッとゆっことりー君に見詰められた。



「ほ、ホントよ!しかもりー君、いつからいたの?!」


「よっ、おはよ。さっき来たばっか!なんか楽しそうだったから、俺も参加してみた」



ハァ……つくづく思う。

ホントゆっことりー君って、バカップル。



だけど、それがうらやましい。


いい恋……か。








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