あいをください

私の中の闇は日に日に濃くなる気がしてた。
それが、思春期特有の苦くて甘酸っぱい悩みなんてものじゃなく、もっと私という人間が存在しているという事実さえ不確かな程、現実からリアリティが失われているという日常。
私は私の奥底に私だけの世界を持ち、そこを死守することに専念し、死の誘惑から逃れようとしていた。


深海は静かだが、暗い。孤独な世界は安全だが、寂しい。

それを紛らわすのはいつもオトコだ。


孤独を癒すのは人肌。
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