smile for me
「ん?弘也の友達?」
「ああ、そうっす。」
「こんにちは。」
神谷先輩が俺たちに気づいてあいさつしてくれた。
「「こ、こんにちは!」」
またかぶってしまった・・・。
「お、俺、弘也の友達で、ま、真野嘉人っていいます!よろしくお願いします!」
俺も言わなきゃ!
「俺は、黒崎裕太っす。」
「ふふっ。私は神谷麻姫。よろしくね。」
ああ、かわいいっす。
「麻姫さん、ダメっすよ。こいつらとよろしくなんてしたら。」
「えー、何で?」
そーだ、何でだ、弘也!
別にいーだろ?!
「こいつら、ここに入り浸りますよ?」
そう言われた神谷先輩は、俺らの顔をまじまじと見た。
そんな見ないでほしい・・。照れる。
「んー、いいよ別に。うるさかったら相手にしないだけだし。」
にっこり笑ってサラッと言った先輩。
え、なに?神谷先輩も毒舌なわけ?
「そうっすね。ま、なんかあったら叫んでください。こいつら何するかわかんないんで。」
「あら、ひどいわ、弘也くん!」
「そうよ!あたしたちを獣の用に扱って!ひどいわ!」
・・・っは!
神谷先輩の前でつい、いつもと同じようなことを!
横を見ると、嘉人も同じことを思っているようだった。
「ぷっ・・・あははっ!2人ともうける!最高だわ!」
「麻姫さん、やっぱ感覚ずれてますよ。ここは引くとこっすよ。」
「だって、おもしろっ・・いんだもん!」
神谷先輩は俺たちのやりとりにツボったらしく、ずっと笑っている。
「神谷先輩、面白いの好きなんすよね?」
「うん!お笑いとかすごい好きだよ!」
「俺、最初は先輩のこともっとクールで怖い人かと思ってました。」
「うわ、嘉人くんひどーい。」
ちょいちょいちょい!
いつの間にそんな話せるようになってんの?!