I -私-
「これで、分かったかい??」



「・・・・・・。」



足がガクガクして体全体が震える。



声も出ない。




「沙羅ちゃん・・・??」



私の顔に表情がなくなったのを見て武さんが心配そうな顔をして私の顔を覗き込む。





だって・・・





私が、美月を??



私が美月を刺した。




まぎれもない証拠を目の前に突き出され、私は頭が真っ白になった。




それと同時に、映画のワンシーンのように私の頭の中にさまざまな記憶が流れ込んできた。
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