I -私-
ジワジワと思い出される私の記憶。



そう、今までの事は全て私がやった事だ。




あの悪夢を見た後、私はすぐに激しい頭痛に見舞われた。




そうして脳裏で、誰か、いや、きっともう1人の私が囁く。




「私がこの罪から逃れるためには、彩子ちゃんと同じ苦しみを味わわないといけない。その苦しみとは〔死〕。そして、その死に近付くには、死に近い事をしなければならない。その方法は、彩子ちゃんを苦しめた麗華ちゃんの殺害。私は、罪を犯すことで、彩子ちゃんへ犯した罪を償う事ができる。」



普通の精神状態だったら言っている事がおかしいと気付くであろう。



でも、精神があの瞬間崩壊された私にとって判断できる訳がなかった。



まず1番始めに私が犯した犯罪は、彩子ちゃんを虐めたグループの1人。殺す事はできなかったが、怪我を負わすことができた。



もちろん重症だ。



初めてにしては上々だろう。



そして、彩子ちゃんが虐めたグループを狙っている事がばれない様に私は無差別に人を襲った。



そして、その襲った女の子達は、髪の長い・・すなわち麗華ちゃんによく似た感じの子ばかりを狙った。





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