I -私-
人を襲っているときの私は、本当に異常だったと思う。




今の今まで、まったく犯罪を犯しているときの意識、記憶はなかったが今でははっきりと思い出せる。



血の臭いに酔い、人を刺すことに快感を覚えていた。



犯行を行なっている間、頭は常にガンガンし、尋常じゃない痛さ。



めまいもした。



そして、犯行を終えて、少し経つと私の犯行時の記憶は消えた。



綺麗さっぱりに。



だから・・・本当に自分が被害者だと思っていたのだ。



でも、それは違った。



私は被害者じゃなくって加害者だったんだね・・・。










< 115 / 146 >

この作品をシェア

pagetop