I -私-
「ところで、何で、沙羅ちゃんは麗華グループが彩子を虐めたって知ってたんだ??」



武さんが、もっともな疑問を口にした。



確かに、沙羅はどこで知ったのだろう。



麗華ちゃんから直接聞いたわけがない。



そうだとしたら、私と沙羅が麗華ちゃんの家に行った時、麗華ちゃんがおかしいと思うはずだ。




「わたっ私の私のせいうっひっくだ。」



そう静かに泣きながら言ったのは、彩子ちゃんだった。



「・・・彩子ちゃんのせいって何で??」


「私、自殺する時、麗華ちゃんの手紙と一緒に、虐めの事実を書いた手紙を沙羅ちゃんに送ったの。だから、それを読んで余計、沙羅ちゃんは責任を・・・うっひっく感じうって・・・。」



そこまでいうと彩子ちゃんは泣き崩れてしまった。



不運に不運が重なるというところだ。



本当に何といえばいいのか分からない。



やり場のない気持ち。


後悔。




過去の出来事で、誰しも後悔することあると思う。



でも、この後悔は、後悔しても後悔しきれないだろう。
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