I -私-
「沙羅ちゃん!!沙羅ちゃんは、私と彩子ちゃんどっちが好き?」

ミーンミーンミーン

「へっ??」

と私がすっとんきょんな声を上げると今度は彩子ちゃんが横から、

「私と麗華ちゃんどっちが好きか教えてよ!!」

ミーンミーンミーン

「どっちのが好きかなんて・・・両方とも同じくらい友達と思ってるし、両方とも同じ位好きだよ!!」

ミーンミーンミーン

「両方ともじゃ駄目!!どっちか答えてよ!!」

ミーンミーンミーン

蝉の泣き声が更に大きくなる。

「私は・・・。」

ミーンミーンミーン

「「どっち!?」」

ミーンミーンミーン

「「「・・・・・・・・・・。」」」


私たち3人が沈黙すると周りの音は蝉の鳴き声に支配された。
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