I -私-
「あっ彩子ちゃん!!」



私は勇気を出して話しかけてみる。



いつまでも怖がってちゃダメだ!と思い自分を奮い立たせる。


足が少しガクガクして、震えているのが分かる。



少しでも、気を緩めれば倒れてしまいそうだ。



「麗華ちゃんを殺したのは、彩子ちゃん??」



「・・・・・・・・・・。」



彩子ちゃんは何も言わず、静かな目を向ける。



「ねえ!!通り魔も彩子ちゃんなの!!」



何も言わない彩子ちゃんにイライラして私は叫ぶ。



いつの間にか涙が流れていた。



そんな私を見て彩子ちゃんは何も言わず静かに消えていった。




最近の彩子ちゃんは私の前に現れてきた時と違う。


私には直接何もせず、静かに人を殺していく。



まるで、少しずつ来る恐怖に怯えろといわんばかりに・・・。
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