Ｉ －私－

「・・・沙羅、大丈夫？？何か顔が真っ青だよ。」



美月は、泣き止んだ私を気遣って顔を覗き込む。



そう、さっきよりも頭が更にガンガンしてきていた。



「・・うん。何かさっきよりも頭痛いかも。」



少し言葉を発しただけでなぜか頭の中の血管がつまるような、そんな感覚がした。




「今日はとにかく家に帰ろうっ！！」



そう言いながら、美月は私を支えながら歩く。



「うん・・・。」



そう返事した瞬間、強い視線を感じた。



反射的に振り向くと、そこには以前のように不気味な笑顔で立っている彩子ちゃんがいた。



「キャハハハハハッハッハ！！！！！！」



「あっ彩子ちゃ・・。」




私は、麗華ちゃんと違い、こうやってジワジワ苦しめてから殺していくつもりなのだろうか？？





意識が途切れる瞬間、ふいにそんな考えが浮かんだ。