Dragon Fang
もし…。
良壱がもう終わりだと言ったら、さっぱり諦めよう。
『そこまで』だったんだって諦める。
カーテンの隙間から、太陽の光が漏れる。
思わず目を開けて、眩しくて瞑った。
「…ん…。」
頬を何かが撫でて、くすぐったい。
クスクスと笑い声をあげると、変だって気付いた。
ばっと目を開けた。
「…………。」
「…んだよ。」
ベッドの上であたしの横に胡座をかいている。
「幻?」
「まだ寝ぼけてんのか。」
良壱がいた。