Dragon Fang
…今は良壱クンが天使のように良い人に見えるよ。
神々しい光が良壱の後ろから差してくる気がした。
あくまでも、“気”だけだけど。
その証拠に、
「…前から思ってたんだけど、なんでお前ら背だけは似なかったんだ?」
…うん?
「あ、確かに。羽瑠さん大きいね。」
夏弥が納得する。
「那瑠は昔っから、小さかったしな。」
羽瑠まで……。
いま、禁句出たよね?
明らかに“小さい”って言ったよね?
「なんだと!?」
てめぇら、表出ろや。
という台詞を心の中に隠し、睨んだ。
「冗談だ、那瑠。気にすんな。」
「気にすんなって言ってる時点で、あたし的に冗談に聞こえないんだけど。」