Dragon Fang
フッと笑った良壱は、あたしに顔を近づけた。
気が失いそうになるほどのキスをして、起き上がる。
「翔との事が終わったらどっか行こうな。」
反則気味の笑顔。
あたしは、前と同じように胸が高鳴った。
「映画が良い。」
「分かった分かった。」
リビングのソファーに座った良壱は、目を細めてカレンダーを見ている。
もうすぐで、夏休みに入る。
夏休み中に東街の件が終われば良いけど。
「…良壱や夏弥は色々言うけどさ?」
「あ?」
あたしは、良壱の隣には座らずにソファーに寄りかかった。