Dragon Fang
頭を不意に撫でられる。
「…良壱と夏弥がこっちに来た理由って、あたしが原因でしょう?」
「…腹減った。」
「話逸らさないでよ。」
良壱はあたしの頭から手を離した。
視線を良壱に向ける前に腕を引っ張られて、ソファーに座っていた。
…ま、マジック?
すごい…!!と感心する。
「原因はお前じゃない。」
「それは、」
「そうやって思うと思ったから、関わらせるの嫌だった。」
腕はガッチリと掴まれたまま。
良壱は、自信の無さそうな顔で俯いた。
「…泣くの?」
「泣かねぇよ。」
「つまんないの。」
そう言ったら、頬をありったけの強さで抓られた。