Dragon Fang

制服がよれているけど、この前みたいに目立った外傷はない。

頷いて、理科室に向かう。

…はずなんだけど。

「…ねぇ、夏弥?」

「翔といるって、早く行った方が」

「理科室ってどこ?」

夏弥の力説を止めて聞いた。

この学校、迷路みたいだからよく分からないうえに。

理科室に行った事すらないんだけど…。

驚愕する夏弥を促して、理科室の場所を吐かせる。

「二階の一番奥の教室だよ。」

「ありがと、行ってくるね。」

すぐに階段をかけおりる。

タキは、何を思ってここまで来たのか。

あたしにそれを知る権利がある。



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